声優になりたい人必見!外郎売って何?外郎売は絶対覚えよう!
スポンサーリンク

外郎売は声優養成所でも必ずと言っていいほど、レッスンでも教わります。外郎売は声優だけではなく、舞台俳優やTV俳優でも知っている人は多いでしょう。滑舌課題としても、演じる課題としても使われています。

外郎売とはどんなものなのか説明します。さらに外郎売全文もご紹介します!
音声でも読み方の確認ができますので、ぜひ聴いてみてくださいね!

声優養成所で教わる外郎売とは?


声優養成所で私が一番最初に習ったのは「外郎売」でした。その頃は、外郎売なんてものは全く知らなかったので、勝田声優学院の学院長勝田久さんのCDを使って毎日練習しました。

役者の練習課題でよく使われる


外郎売は、声優だけでなく、役者(舞台やTVなど)の新人のための練習課題として使われます。俳優さんの養成所に入ったことはありませんが、役者を目指していた私の友人も、知っていてよく練習していました。

外郎売は、発声、滑舌、演技などの役者の様々なスキルを上げるための練習課題で使われています。

歌舞伎十八番の1つ


享保3年二代目市川団十郎作の歌舞伎の演目が「外郎売」です。市川団十郎が病に倒れ、外郎を飲んで健康を取り戻すことができたのだそうです。その感謝の気持ちを表すために、演目「外郎売」を作りました。つまり、外郎の宣伝、コマーシャルというわけですね。

外郎とはもともとは、仁丹のような黒い薬です。あまりにも苦いため、その苦さを打ち消すために食べられたのが「外郎餅」です。これが現在では外郎と呼ばれます。もちろん本場の薬である「外郎」も売られています。

声優養成所でも最初に教わることが多い


多くの声優養成所が、入所してすぐレッスンで教わることが多いようです。さらっとだけレッスンで触れることもありますが、解釈までしっかり知っておいた方がいいでしょう。

スポンサーリンク

外郎売全文

さっそく外郎売を練習しましょう。声優養成所に通う前でも、外郎売を覚えている人もいるくらいです。毎日の滑舌練習だけでなく、外郎売を日課にするといいですね。やり方にもよりますが、ただ読むだけならばおよそ5分くらいです。

【外郎売】

拙者親方と申すは、御立会の中に、御存じのお方もござりましょうが
お江戸を発たって二十里上方、相州小田原、一色町をお過ぎなされて、
青物町を登りへお出でなさるれば、欄干橋虎屋藤衛門、
只今は剃髪いたして、円斉と名のりまする。

元朝より大晦日まで、お手に入れまする此の薬は、
昔、ちんの国の唐人、外郎という人、わが朝へ来たり、
帝へ参内の折から、此の薬を深く籠こめ置き、
用うる時は一粒ずつ、冠のすき間より取出す。
依ってその名を、帝より「透頂香」と賜る。
即ち文字には「いただき、すく、におい」と書いて「とうちんこう」と申す。

只今は此の薬、殊の外、世上に弘まり、ほうぼうに偽看板を出し、
イヤ小田原の、灰俵の、さん俵の、炭俵のと、色々に申せども、
平仮名を以って「ういろう」と記せしは親方円斉ばかり。
もしやお立会いの内に、熱海か、塔の沢へ湯治にお出なさるるか、
または、伊勢御参宮の折からは、必ず門ちがいなされまするな。

お登りならば右の方、お下りなれば左側、八方が八つ棟、おもてが三つ棟玉堂造り
破風には菊に桐のとうの御紋をご赦免あって、系図正しき薬でござる。

イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても、ご存知ない方には、正身の胡椒の丸呑み、
白河夜船。

さらば一粒食べかけて、その気味合いをお目にかけましょう。

先づ此の薬を、かように一粒舌の上にのせまして、腹内へ納めますると、
イヤどうも言えぬは、胃、心、肺、肝がすこやかに成りて
薫風候より来たり、口中微涼を生ずるが如し。
魚鳥・きのこ・麺類の喰い合わせ、その外、万病速効あること神の如し。

さて、この薬、第一の奇妙には、舌のまわることが、銭独楽がはだしで逃げる。
ひょっと舌がまわり出すと、矢も楯もたまらぬじゃ。

そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたは、回ってくるは、
アワヤ候、サタラナ舌に、カ牙サ歯音、ハマの二つは唇の軽重、開合さわやかに、
あかさたなはまやらわ、おこそとのほもよろお。
一つへぎへぎにへぎほし薑、盆まめ、盆米、盆ごぼう、
摘み蓼、つみ豆、つみ山椒、書写山の社僧正、

粉米のなまがみ、粉米のなまがみ、こん粉米の粉なまがみ、
繻子、緋繻子、繻子、繻珍。
親も嘉兵衛、子も嘉兵衛、親かへい子かへい、子かへい親かへい、
古栗の木の古切口。

雨合羽か番合羽か、貴様のきゃはんも皮脚絆、我等がきゃはんも皮脚絆、
しつかは袴のしっぽころびを、三針はり長にちょと縫うて、
ぬうてちょとぶんだせ、かはら撫子、野石竹。
のら如来、のら如来、三のら如来に六のら如来。
一寸先のお小仏に おけつまずきゃるな、細溝にどじょにょろり。
京の生鱈、奈良なま学鰹、 ちょと四五貫目、
お茶立ちょ、茶立ちょ、ちゃっと立ちょ茶立ちょ、
青竹茶筅で、お茶ちゃと立ちゃ。

来るは来るは、何が来る、高野の山のおこけら小僧、
狸百匹、箸百膳、天目百杯、棒八百本。
武具、馬具、武具馬具、三ぶぐばぐ、合わせて武具馬具六武具馬具、
菊、栗、菊栗・三菊栗、合わせて菊栗六菊栗、
麦ごみ麦ごみ三麦ごみ、合わせて麦ごみ六麦ごみ。
あの長押の長薙刀は、誰が長薙刀ぞ。
向こうの胡麻がらは 荏のごまがらか、真ごまがらか、あれこそほんの真胡麻殻。
がらぴいがらぴい風車、おきゃがれこぼし おきゃがれ小法師、
ゆんべもこぼして又こぼした。

たあぷぽぽ、たあぷぽぽ、ちりから、ちりから、つったっぽ、
たっぽたっぽ一丁だこ、落ちたら煮て食お、
煮ても焼いても食われぬものは、五徳、鉄弓、かな熊童子に、
石熊、石持ち、虎熊、虎きす、
中にも 東寺の羅生門には 茨木童子がうで栗五合つかんでおむしゃる、
彼の頼光の膝元去らず。

鮒、金柑、椎茸、定めてごたんな、
そば切り、そうめん、うどんか、愚鈍な小新発知、小棚の、小下の、
小桶に、こ味噌が、こ有るぞ、小杓子、こ持って、こすくって、こよこせ、
おっと合点だ、心得たんぼの川崎、神奈川、程ヶ谷、戸塚は、
走って行けば、やいとを摺りむく、三里ばかりか、藤沢、平塚、大礒がしや、
小磯の宿を、七つ起きして、早天早々相州小田原とうちんこう、
隠れござらぬ貴賎群衆の、花のお江戸の花ういろう、
あれあの花を見てお心を、おやわらぎやという。

産子、這う子に至るまで、此の外郎のご評判、ご存知ないとは申されまい
まいつぶり、角出せ、棒出せ、ぼうぼうまゆに、臼、杵、すりばち、
ばちばちぐゎらぐゎらぐゎらと、羽目を弛して今日お出での何茂様に、
上げねばならぬ売らねばならぬと、息勢引っぱり、
東方世界の薬の元締め、薬師如来も照覧あれと、
ホホ敬って、ういろうは、いらっしゃりませぬか。

外郎売り音声はこちら!

 

外郎売の解釈や読み方はいろいろ


声優養成所でも外郎売をレッスンで教わることはあると思います。しかし講師によって、

解釈や読み方が違うことがあります

。声優としては、どんな台本でもその場でしっかり対応できるスキルも必要です。

その都度、講師が教えてくれる読み方に直して練習することをおすすめします。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

こちらもどうぞ!