声優オーディションって、何度も受けました。
そして何度も落っこちました。
長く続ければ続けるほど、声優オーディションに不合格の回数が増えていきます。
もちろん合格の回数も増えますが・・・。
声優オーディションで合格できない原因として「緊張する」っていうのは
どの人にも当てはまるんじゃないかと思います。
今回は声優オーディションで緊張しないためにはどうしたらいいのか?
そして、声優オーディションで緊張したときにはどうしたらいいのか?
私の経験をもとにご紹介したいと思います。
もくじ
1)声優オーディションで緊張したときの症状は?
私自身は声優オーディションで緊張して、これからご紹介するような症状が出ることは比較的少なかったかなと思います。
ただ、人によってはこれが声優オーディションで不合格になるような致命的な症状になる人も。
【1】お腹が痛くなる
極度の緊張やストレスを受けると、お腹が痛くなる人はかなり多くいるようです。私の夫は声優とは無関係ではありますが、緊張したり、大きなストレスがかかってきたりすると、お腹が痛くなるようです。
これは「過敏性腸症候群」という病気にも分類される症状。
男性は下痢に、女性は便秘になることが多いようです。
声優オーディションで困るのはおそらく下痢でしょう。トイレに自由に行ける環境ではないということもストレスになりますね。
【2】赤面・震え・冷や汗
赤面・震え・冷や汗も声優オーディションのときには困る症状ですね。対面での声優オーディションだった場合には、赤面してしまうことで「緊張してる」状態が審査員にも伝わってしまいます。
冷や汗をかくと顔色も悪くなりますから、やはり審査員に良い印象にはなりにくいですね。
また声優にとっては「声」に震えがでるのは避けたいところ。
でも、声優オーディションという極度の緊張を与える環境ですから緊張に弱い人だと震えが声にも出てしまいます。
【3】めまい・吐き気
ここ近年、私もめまいに悩まされています。昔はそんなことなかったのになあ・・・
それはさておき、声優オーディションで緊張してしまいめまいや吐き気が出てしまうのもやっかいですね。
私の場合には声優オーディションに限らず、人込みや電車など多くの人が集まる場所でめまいや吐き気に襲われます。めまいを経験したことがある方ならわかると思いますが、声優オーディションの審査どころじゃありませんよね?
2)声優オーディションで緊張するデメリット5つ
声優オーディションを受けるときに、緊張している状態だと今までできていた当たり前のことすらまともにできなくなってしまいますね。声優オーディションに限定して、緊張しているとデメリットになる5つをご紹介します。
【1】トイレの回数が増える
オーディション会場では、トイレの数がたくさんあることはあまりないですね。緊張でストレスが大きくなると小の方が回数も多くなりがち。少ないトイレ数で、何度も利用するのも気が引けます。かといって我慢し続けることも難しいですね。
お腹が痛くなると最悪です。少ないトイレを使うことにもかなり抵抗がありますし、そのことでさらにストレスになってしまいます。不安から腹痛へ、腹痛からさらに不安へと悪循環になってしまいます。
【2】声が震える
声優オーディションでは、当たり前ですが「声」を出します。「声」によってお芝居を聴いてもらう場でもあるわけで、声が震えているというのはデメリットでしかありませんね。初心者向けの声優養成所では、声の震えはあまり審査に影響しない可能性もあります。
しかし、声の震えが毎回出てきて、どのオーディションでも・・・となると「声優としての仕事は難しい」と判断されてしまうかもしれません。滑舌にも影響するので、何とかして声の震えを止める方法を考えておくべきでしょう。
【3】正しい発声ができなくなる
緊張すると、呼吸は浅くなり、心臓がドキドキしますね。呼吸が浅くなるということは、正しい発声ができなくなってしまうことでもあります。大きな響く声を使ったお芝居をしなければならない課題だとマイナスになってしまいますね。
呼吸が浅くなる経験は私もあります。普段どおりに腹式呼吸をしているつもりでも全然できていない、緊張して肩があがり、声が小さくなってしまうということはけっこうあります。オーディションではないですが、収録現場で緊張してしまい「声が小さい」と基本的なダメ出しを受けた苦い記憶があります。
【4】集中できなくなる
声優オーディションの会場では、オーディションの種類にもよりますが、同じ養成所を受ける人もたくさんきます。1つの控室で待っていると、嫌でも他の受験生が目に入ってきます。緊張していると、普段よりもより周りのことが気になって集中できないことも。
オーディションが始まって、審査に集中できることも実力を発揮するためには大事です。緊張して、周りのことばかり気になり、肝心な自分の課題に集中できないのはデメリットでしかありません。
【5】普段より声が高くなる
女性でも男性でも、自分の声の高低の幅はある程度分かっている人が多いでしょう。しかし、声優オーディションで、とくに自分で練習できるタイミングがなかったときに、自分でも想定していなかった声の高さで始めてしまうことも起こります。
緊張しているときに声が上ずって、無意識に高くなってしまうんですね。中には自分の出ない音域で始めてしまって、高い音域だけで何とか抑揚をつけようとしてしまいます。声がかすれてしまったり、抑揚のない「棒読み」と呼ばれる悲惨なお芝居になってしまうのです。
3)緊張しているときには自律神経のバランスがとれない
声優オーディションで緊張しているときには、自分の体にはある変化が起こっています。ある変化とは、自律神経のバランスがいつもと違ったり、くずれてしまっているという変化です。私は医学の心得はありませんが、緊張を解く方法につながるので少しご紹介します。
【1】自律神経とは?
自律神経とは、呼吸をする、血液を循環させる、 食べ物を消化するなどなど、無意識に機能している神経のことです。自律神経は交感神経と副交感神経で成り立っています。
【2】交感神経とは?
自律神経の交感神経が優位になると、簡単に言うと目が覚める状態になります。血圧が上がったり、頭もはっきりしますし、心と体が興奮状態になります。大きなストレスを受けたときに優位になりがちなのが交感神経です。つまり、緊張すると交感神経が優位になっているということでもあるわけです。
【3】副交感神経とは?
自律神経の副交感神経が優位になると、簡単に言うとリラックスした状態になります。血圧は下がり、ゆったりとした気持ちになります。交感神経が優位な時と反対ということですね。夜自然と眠くなるのは、副交感神経が優位に立っている証拠です。
【4】緊張した時には自律神経のバランスが乱れる
最初にご紹介した緊張した時の体の変化(お腹が痛くなる、顔が赤くなる、冷や汗をかくなど)は、交換神経が優位になりすぎた時に起こるものです。
昼間起きている時は、交感神経が優位になるのは当たり前なのですが、声優オーディションの非日常的なストレスから、自律神経のバランスがおかしくなってしまうということなのです。
ということは、声優オーディションで緊張を解くには、自律神経のバランスを自分で整えていくということがカギになりますね。
3)声優オーディション前日までの緊張の緩和方法
声優オーディションで緊張することは、今まで紹介したようなデメリットがあります。自律神経のバランスを整えるために、副交感神経をある程度機能させれば、緊張を緩和することができるというわけです。声優オーディションの前日までにできる緊張の緩和方法をご紹介していきます。
【1】ルーチンの練習をする
声優オーディションがあるからといって、特別な練習をする必要はありません。なるべく「日常」として声優オーディションの前日を過ごすことをおすすめします。
- ストレッチ
- 筋トレ
- 発声練習
- 滑舌練習
- 台本を読み込む
などなど「いつもやっている練習」をやるだけでOKです。もちろん自己PRなどの予行練習は必要ですね。声優オーディションの前日に慌てて練習するのではなく、少なくとも1週間くらい前から自己 PRの練習を始めておくのが良いでしょう。
【2】瞑想やヨガでリラックス
とはいっても、声優オーディションの前日は「日常」ではなく「非日常」ですよね。どうしても交感神経が優位に立ってしまうのは仕方がないことなので、副交感神経を優位になるように調整していく必要があるでしょう。瞑想やヨガをすることで、副交感神経が優位に立ちやすくなりますよ。
【3】笑顔の練習をする
緊張する時にはどうしても、交感神経が優位に立ってしまいます。自律神経自体は、自分の意思でコントロールすることが難しいです。だったら、副交感神経が優位に立った時の「行動」をなるべく心がけましょう。
例えば、笑顔の練習がおすすめです。笑顔は緊張している時にはなかなかできるものではありません。作り笑顔でもいいので、鏡の前でにっこり笑ってみてください。「笑顔」を作ることで、脳が勘違いして副交感神経を優位にしようと働きかけることができます。
【4】友人や家族の前で練習する
友人や家族の前で、練習を見てもらうことも普段からやっておけば、声優オーディションの緊張をほぐすために役立ちます。いきなり人前に出て声を出す、お芝居をするということは経験が浅いほど緊張に飲まれてしまいます。
前日までに友人や家族の前で、声優オーディションの緊張までには至らないにしても「非日常」を経験することができます。 あえて緊張するシチュエーションに身を置いて慣れさせていくことが目的です。
4)声優オーディションで効果がある緊張の緩和方法
さて、いよいよ本番の声優オーディション。
いやーな緊張が襲ってきます。
前日までに行う緊張緩和方法はやったけど、やっぱり緊張するのは仕方ないことでもあります。
最初にご紹介したデメリットをゼロにすることは難しいですが、ある程度の緊張で、声優オーディションにのぞむことはできます!
【1】ストレッチ
緊張しすぎていると、血流もめちゃくちゃ悪くなります。筋肉もこわばってしまい、声が震えることは避けたいところ。声優オーディション会場についたら、まずストレッチをしてみましょう。全身ストレッチできるのが理想ですが、スペースの問題でできない場合もありますね。そんなときには、上半身だけでもストレッチしておくと、声もはっきり出やすくなります。
【2】温かい飲み物を飲む
副交感神経を少しでも優位になるように、温かい飲み物を飲むのもおすすめです。体が温まることで、血流が良くなり筋肉も緩みます。緊張しているときには、喉の周りの筋肉もこわばっているので、温かい飲み物で緩めていきましょう。ただし、甘い飲み物はおすすめできません。口の中に残って、リップノイズの原因になります。
【3】深呼吸をする
自律神経は「無意識」に働くということをお伝えしましたが、1つだけ「意識」してコントロールできることがあります。
それは「呼吸」です。もちろん普段は無意識に呼吸していますが「深呼吸」は意識してできますね。
深呼吸することで、血管内の細胞にまで血液が届きやすくなり、自律神経のバランスが整いやすくなります。つまり、緊張を緩和することにつながるのです。
【4】台本に集中する
声優オーディションの会場では、他の受験者と同じ控室で待つことも多いですね。そんな時に限って、他の受験者の方が上手いと感じてしまい、不安も募ってきます。
そんなときは「台本だけに集中する」ことがおすすめです。周りを見ることもときには大切ですが、他の受験者の気迫に押されて、緊張が大きくなってしまうと、まったく自分のためになりません。
周りを見ずに「台本」という目の前の課題に集中することは、緊張を解くポイントです。
【5】大きな声を出す
緊張していると、いつもよりも小さな声になりがちです。自分が審査されるときは、いつもより1.5倍の声で演技するように意識するといいでしょう。また控室で声を出しても問題ない環境ならば、発声練習で大声を出すことで呼吸も深くなります。呼吸が深くなることで自律神経もバランスがとれるようになります。
【6】笑顔をつくる
自律神経のうち、副交感神経に作用するのが「笑顔」です。たとえ作り笑いであっても、口角を上げて、表情筋を動かすことで、副交感神経は刺激され、緊張が解けます。大きなストレスがあると、体だけでなく顔の筋肉もかたくこわばってしまうのです。緊張していると自分で気づいたら、意識的に笑顔を作ることが大事なのです。
【7】常備薬を飲む
自律神経の乱れを調節してバランスをとろうとしても、どうしても体に出る不調は避けられないこともあります。特にお腹の痛みは、痛みをやり過ごすことすら難しいこともありますね。そんなときには、常備薬を飲むことで強制的に症状を抑えることができるようにしましょう。場合によっては「常備薬を持っている」という安心感が緊張を解くこともありますよ。
オーディションのときに緊張しない!という人は、特に初心者に近い人ほどいません。私も今でも緊張はしますが、自分で緊張のほぐし方をいろいろ試してみることで、緊張を緩和することはできるようになりました。
緊張をゼロにすることは難しくても、良い緊張感がある状態にすれば、普段以上の力が発揮できることもあります。
自分なりの緊張の解き方を今のうちにいろいろと試すといいですね。