声優はボイスサンプルで決まる!ボイスサンプルの収録方法教えます!
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声優事務所のサイトを見てみると、所属している声優さんのボイスサンプルが聴けますね。どんな演技をするのか、どんな声をしているのかを確認できるのが「ボイスサンプル」です。

声優業界では、クライアントが各事務所のボイスサンプルを聴いて、その役に起用するのかを決めます。または、作品の出演者を決めるときにオーディションを開催して、ボイスサンプルを提出することもあります。

ボイスサンプルは、声優にとっては名刺のようなものです。どうやってボイスサンプルを作ればいいのかわからないという人へボイスサンプルの収録方法をご紹介していきます!

ボイスサンプルの原稿を作ろう


ボイスサンプルは、自分の得意なキャラクターや演技を聴いてもらう非常に重要なものです。人の真似をしても、魅力的なボイスサンプルにはなりません。

ボイスサンプルの原稿を作る方法から説明します。

【1】ネットや雑誌から拾う


元になる原稿は、自分で考えてもいいのですが、なかなか思いつかない場合は、ネットや雑誌から探してみましょう。ただし、ネットや雑誌の素材をそのまま使うのはNGです。著作権侵害になってしまうこともあるので注意しましょう。

無料で配布している原稿もありますが、少しアレンジして使うのがおすすめです。無料で配布しているということは、他にも同じ原稿を使う人がいるかもしれないからです。

【2】自分の得意なキャラクターを


ボイスサンプルにするキャラクターは、自分が得意なものにしましょう。苦手なキャラクターをあえて出すのは、自分のマイナスポイントになってしまいます。

自分がどんなキャラクターを得意なのかがわからない場合には、「演じていて無理していない」という点を重視しましょう。例えば声が低めなのに、高い声で演じるようなアニメのヒロインのようなキャラクターは不向きです。

【3】時間配分を考える


ボイスサンプルは、養成所の審査や声優のオーディションなどではなく、特に指定がない場合にはセリフ2つ、ナレーション1つのことが多いです。ナレーションが得意でアピールしたいならナレーション2つ、セリフ1つでもOKです。

時間は全部で2分くらいが妥当です。ボイスサンプルが長すぎるとか数が多すぎるのは、最後まで聴いてもらえず、かえってマイナスになります。聴いている人も最初の名前を言う部分だけで決める場合もあるようなので、最初に一番得意なキャラクターを入れておく方がいいですね。

【4】雰囲気の違うものを


セリフ2つ、ナレーション1つの場合でも、3つとも雰囲気を変えたものを作ります。ボイスサンプルはクライアントが聴いて「お!こんな芝居するのか」「この声が合うかも」と思ってもらうための素材だからです。

【5】滑舌で困らない工夫


ボイスサンプルは自宅でも収録できますが、スタジオで収録することが多いと思います。収録時間は限られているので、リテイクが何度も発生するような原稿は避けた方がいいですね。スタジオでボイスサンプルを収録する場合には、苦手な滑舌を避けて原稿を作成しましょう。

自宅でボイスサンプルを作成する場合には、何度も録り直しはできるので、滑舌は気にしなくてもいいです。しかし、何度もリテイクで収録するのは大変なので、個人的には苦手は滑舌は入れないようにしています。

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自宅で練習しよう


スタジオでの収録は1時間でいくらというように、時間制限があります。スムーズな収録ができるよう、自宅で必ず練習しましょう。またボイスサンプルをスタジオで収録するときには、必ず「緊張」します。

自宅での練習で上手くいっていても、緊張した状態では上手くいかないこともあり得ます。練習はし過ぎるくらいがちょうど良いです。原稿を覚えてしまうレベルまで練習する方がいいでしょう。

【1】原稿を印刷しよう


自宅で練習するときでも、原稿を印刷しましょう。ボイスサンプルをスタジオで収録する際には、原稿を紙ベースで持っていきます。自分で原稿に書き込んで、意識することも重要なことです。「このセリフはこう立てる」とか「ここは声をひそめてみよう」など、メモする方がいいですね。

【2】練習しながら修正


ボイスサンプル原稿は、直前まで修正してもまったく問題ありません。自宅で練習する際にも、印刷した原稿に修正は書き込んでおきます。修正した箇所は、わかるようにしておき、練習の後で修正した原稿を作り直しておきましょう。

【3】録音しながらが◎


ボイスサンプルの収録をスタジオで行う場合でも、録音しながら練習するのがおすすめです。ボイスレコーダーでもいいですし、スマホで録音アプリを利用するのもOKです。自分が演じたものがどういう聴こえ方をするのか確認しておきましょう。リップノイズやマイクを吹いていないかもチェックしてください。

【4】目的に合わせてオープニングを作成しよう


通常のボイスサンプルでは、「名前」「セリフサンプル1」「セリフサンプル2」・・・という順で収録していきます。最初に言うのは「名前」であることが多いですが、オーディションなどで指定がある場合には、そのルールに従いましょう。

通常のボイスサンプルでは最初の名前で印象が分かれるので、最も重要なところです。「名前」の言い方も研究しましょう。

スタジオを予約しよう!


ボイスサンプルの収録方法が自宅なら必要ありませんが、スタジオ収録の場合にはスタジオの予約をすることが必要です。

ネットで予約できることが多いですが、電話予約ができるなら電話予約がおすすめです。電話予約の方が細かい情報も伝えられますし、注意点なども聞けるので初心者は不安がなくなりますね。電話予約ができるなら以下のことを聞いておくと安心ですよ。

【1】収録目的を伝える


どのような目的でボイスサンプルを作りたいのかを伝えます。オーディション用でとか、声優事務所の掲載用だとかでもおおまかにでもいいので、スタジオ側にも伝えておきましょう。場合によっては、「そのオーディションだったらこの方法がいいのでは?」など、スタジオ側から提案がある可能性もあります。

【2】ファイル形式を伝える


オーディション用や声優事務所掲載用など、ファイルの形式が指定されていることもありますね。スタジオでデータとして渡してくれる際に希望のファイル形式をあらかじめ伝えておくとスムーズです。

【3】料金やオプションの確認


サイトに掲載されている情報が古いことも考えられます。料金の確認は必ずしておきましょう。また、ボイスサンプルの収録が延長してしまうことも考えると、オプションなどの確認もしておく方が安心ですね。

おすすめ都内スタジオ


都内にあるボイスサンプルで、料金も比較的安いところをピックアップしました。ボイスサンプルをスタジオで収録するときの参考にしてください。

【1】ヒトスタ

ヒトスタ
JR西日暮里から4分のところにあるヒトスタは、1人で収録できるスタジオです。池袋や新宿からのアクセスも良いのはうれしいですね。土日と平日では料金が異なります。また、スタジオに入る人数によって金額が変わるので注意してください。スタジオに入る人数は、収録する人だけでなく、付き添いや見学だけでもカウントされます。

ヒトスタでは、ボイスサンプル作成パックというプランがおすすめです。声優事務所に所属している人のボイスサンプル収録プラン、初めてボイスサンプルを録る人向けのボイスサンプルプランがあります。ディレクション込みでのボイスサンプル収録ができるのも魅力です。

◆ヒトスタのサイトに行く

【2】やすろく

やすろく
高田馬場にある「やすろく」はとにかく安く収録したい方におすすめのレコーディングスタジオです。セルフレコーディングだと1時間2000円とリーズナブルなお値段で収録ができます。
安くてもコンデンサーマイクを使って、しっかりとボイスサンプルの収録ができますので安心してください。

安さの理由は、ボイストレーナー、DTM講師、作編曲家の高岡兼時さんのプライベートスタジオだからです。プライベートスタジオであるため、複数人での利用はできない点はご注意くださいね。仮予約の後、銀行振込で料金を支払えば予約確定です。

◆やすろくのサイトに行く

【3】ぴこす

ぴこす
東京中野区にある「ぴこす」は、利用料金が1時間1500円と破格です!が、ボイスサンプルを初めて利用するには不向きかなと思います。初めての収録の場合には、スタンダードコースを利用する方がいいと思いますが料金が2時間5000円となります。

1時間換算だと2500円なので、そこまで安い印象はないですね。ただ、スタンダードコースでは、編集も当日行って、当日データをもらえる点は魅力です。オーディションまでに時間がないときに利用したいスタジオだと言えます。

◆ぴこすのサイトに行く

【4】ボイスサンプル青山

ボイスサンプル青山
「ボイスサンプル青山」はその名の通り、ボイスサンプルに特化したスタジオです。他のスタジオと比較すると、少しお高めだと感じるかもしれません。しかし、ボイスサンプル専用のスタジオであるため、サポートが充実しています。

CD-Rにデータのコピーも5枚まで無料と声優を目指す人にはうれしいサービスもありますね。また、BGMをボイスサンプルに入れたい場合にも、1曲1000円で音響制作のプロが選曲してくれるので心強いです。

◆ボイスサンプル青山のサイトに行く

【5】crunch

crunch
東京品川区にある「crunch」は、どちらかというと音楽関係のレコーディングが中心のようです。しかし、大手声優事務所や著名声優のボイスサンプルも収録した経歴もあるとのこと。ちょっと利用料金がお高めではありますが、ディレクションもつくので初めてボイスサンプルを作成するには魅力です。

当日スタジオに空きがある場合には当日利用も可能なので、急ぎのときには利用してみるのもいいでしょう。

◆crunchのサイトに行く

【6】声の達人

声の達人
声の達人は収録スタジオ兼、ナレーション事務所でもあるという珍しいスタジオです。所属しているナレーターさんもたくさん。仕事の依頼も受け付けています。

声の達人スタジオはセルフ収録型の録音スタジオです。自分のペースで収録できますが、初心者には向きません。JR恵比寿駅から徒歩2分の立地なので、アクセスがいいのは魅力です。ボイスサンプル収録というよりは、私のようなYoutubeナレーションを定期的に収録したいときにはおすすめですね。

◆声の達人のサイトに行く

【7】DoGDTUDIO

DoGDTUDIO
東京渋谷区にある「DoGDTUDIO」は、声の収録に特化したスタジオです。日ナレの進級審査のボイスサンプル収録にも対応しています。日ナレの進級審査用の場合には編集はしないとのことでしたが、防音設備はしっかりしているので、自宅録音やカラオケボックスよりはきれいに収録できるでしょう。

DoGDTUDIOでのボイスサンプル収録は、1時間3980円(税別)での利用料金です。ディレクションや編集もしてもらえるので初めてボイスサンプルを作るにはぴったりですね。

◆DoGDTUDIOのサイトに行く

収録のときの持ち物

スタジオでのボイスサンプルの収録は、予約している時間内で行わなければなりません。初心者の場合は、余裕を持った予約時間を設定した方がいいでしょう。また、スムーズに収録できるように収録前に持っていくものもチェックしましょう。

【1】原稿3部


ディレクションがつく場合には自分用、スタッフさん用に最低2部は原稿を持っていきましょう。私は、予備としてもう1部用意していました。合計3部のボイスサンプル原稿があれば、何かあっても対応できます。

【2】飲料水


緊張すると喉が渇きます。常温の水の方が喉にも負担になりませんのでおすすめです。甘いジュースは口がねばついてリップノイズの原因になるので、避けた方が無難です。

【3】ボールペン


収録中にディレクションが入る場合には、原稿に書き込むためのボールペンを持っておく方がいいですね。できれば、3色ボールペンがいいです。声優としての仕事でも3色ボールペンは必須アイテムですよ。

【4】クリップボード


ボイスサンプルの原稿はA4用紙1枚に収まるはずです。収録時にペラペラと音が鳴るのは避けたいところ。また、ディレクターの指示を原稿に書き込むためにクリップボードが役に立ちます

【5】お金


支払いが前払いの場合は、別にしておく必要はありません。当日に支払いが必要な場合には、封筒に金額をわけておくとスムーズな支払いができますよ。

【6】スマホやボイレコ


自分の演技を振り返る材料として、スマホやボイレコで録音するのもいいでしょう。ただし、機材に影響する可能性もあるので、スタッフさんに確認してみましょう。

【7】リップクリーム


リップノイズが入ってしまい、余計な編集が必要になるのは避けたいですね。飲料水で喉を潤すことはもちろん、リップクリームで唇を潤すことも効果的です。

【8】脱ぎ着しやすい服


スタジオでは、温度設定がどうなっているのか実際に行ってみないことにはわかりません。季節にもよりますが、夏場は冷房で寒いこともありますし、冬場は暖房が効いていることもあるのです。カーディガンなどの脱ぎ着しやすい服だと調整できるのでおすすめですよ。

いざ収録へ!


さあいよいよボイスサンプルの収録です。緊張しますが、誰よりも魅力的なボイスサンプルを作りましょう!
スタジオに入れる時間は、スタジオのルールによって違います。予約時間にしか入れない場合もありますが、少し前に入れるくらいの気持ちで向かいましょう。

【1】スタッフさんに挨拶・原稿を渡す

スタジオに入ったら、予約していた名前を伝えます。ディレクションがつく場合には、挨拶を忘れずに。持ってきた原稿を渡して、確認してもらいます。

【2】打ち合わせ

ディレクションがつく場合には、ディレクターとの打ち合わせが入ることもあります。今回のボイスサンプルの目的や希望事項をすり合わせておきましょう。

【3】収録時間と編集時間

自分で編集するプランであれば問題ないと思いますが、スタジオが1時間利用できるからと、1時間まるまる収録することはできません。1時間のスタジオを予約していて、2分くらいの原稿ならば、30分~40分くらいが収録時間です。編集時間も考慮しておくこともポイントですよ。

【4】スタジオマイクには触れない

セルフ収録ならば、たいていは機材の説明があるので指示に従いましょう。声優としての仕事での収録でもそうですが、基本的にマイクに触ってはいけません。スタジオのマイクは超高性能で、高額なものです。高さの調整が必要な場合には、スタッフさんがやってくれます。

【5】持ち込むものを忘れずに

クリップボードやボールペン、飲料水などの持ち込むものを忘れずに持ち込んでください。スタジオの利用時間は限られていますので、スタジオから出たり入ったりするのは時間のロスにつながります。

【6】スタッフさんの指示に従う

基本的にスタジオにはスタッフさんがいます。スタッフさんの指示には従うようにしましょう。ボイスサンプル収録だけでなく、スタッフさんがサポートしてくれているのは実際の声優の仕事での収録でも同じです。感謝の言葉も忘れずに伝えましょう。

ボイスサンプルは、自分の声優としての名刺です。最高のボイスサンプルを作るためにも準備からしっかりやっておきましょう。

またボイスサンプルは1度切り収録すればOKというわけでもありません。オーディション用やサイト掲載用など、用途に合わせて収録することも重要です。時間が経って、演じられるキャラクターも変化してきます。そのときには再度ボイスサンプルを作り直すことも必要です。

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