「声優になりたいけど声が」のお悩みは時間の無駄!声優は演技を磨け
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「声優になりたいん!絶対に声優になる!でも声が・・・」と悩んでいる声優志望者が多い模様。

でも声優にとって「声」はあくまでも「商売道具」です。
声の良し悪しが声優になれるかどうかを決めているわけではないのです。

声優になりたいけれど、声が・・・とお悩みの方は、これからご説明することが理解できれば、「声が・・・」とは悩まなくなるはずですよ。

1)「声優になりたいけど声が」の悩みは無駄


まず第一に「声優になりたいけど声が」と悩むことははっきり言って無駄です。
その理由をご説明しましょう。

【1】声優全員良い声じゃない


いろんなアニメや映画をみてください。
声優ってみんな良い声ですか?

ガラガラの声、高い声、キンキン響く声・・・

人それぞれいろんな声でお芝居をしているから役が際立ちます
全員良い声でお芝居しても合唱みたいになってしまいますよね。

声優は、良い声でなくていいんです。
つまり声優になりたいけど声が良くないと悩む人は、今すぐ悩むのを止める方が良いってことです。

【2】声は変わらない


人間は声帯を震わせて音を出しています。そしてその声帯は、生まれ持ってのものです。
声は声帯の長さや太さによって変わり、体格や人種などでも違いがあります。

基本的には生まれ持ってのものですから「声を変える」ことはできません
声が変わるのは、変声期で少し低くなるとか、ポリープで手術をして変わってしまうとか、そういう理由がない限り無いということなのです。

声が変わらないのに、自分の生まれ持った声をかわいくしようとかかっこよくしようと思うのはナンセンスです。

【3】声優は「声」が売りものじゃない


声優になりたいけど声が・・・と悩むのは無駄である理由の最後は、声優が「声」を売りものにしていないからということです。

「声優」に「声」の文字が入っているから、声が良くないことで悩んでしまうようです。
でもそれは、最近の声優のイケボとかカワボに影響され過ぎています。

そもそも声優は「声」で演技をしますが、「声」そのものを売りものにしているわけではありません

しかし、声優になりたいけど声が・・・と悩む人が多いということは、そこを勘違いしている声優志望者が多いということでもあります。

それぞれの「声優になりたいけど声が・・・」でお悩みの声優志望者は、その認識を変える必要がありますよ。

その声の魅力やデメリットもあります。
細かく声別に見ていきましょう。

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2)声優になりたいけど声が低い人


日本人の女性は、海外の女性に比べて、声が高い傾向にあります。
吹き替え映画の原音と日本の声優を比べてみると、原音の方が低いことの方が多いです。

アニメを見ていてもいわゆる「アニメ声」と呼ばれる声優が多く見られますね。
しかもそのアニメ声の声優は、比較的かわいらしいヒロイン役だったりするのです。

そのため、女性声優=高くてかわいい声だという勘違いが生まれてしまうのです。
でも実は、声優になりたいけど声が低い人でも声優になることはできます。

しかも、起用されやすい役もあるのです。

【1】女性なら男の子やお姉さんを期待される


声優になりたいけど声が低いことで悩んでいる人、特に女性は多いですね。
でも女性で声が低いということは、男の子の役や色っぽいお姉さんの役に起用されることが多いです。

【2】男性なら渋い役


男性では声が低いことで声優になれるのか心配な人はそんなにいないようです。
男性で声が低い人は、役柄として渋い役に起用されることが多いですよ。

ブラックジャックでおなじみの大塚明夫さんも低くて素敵な声ですね。

【3】低い声は希少価値がある!


日本人の声帯は、海外の人の声帯に比べると、短くて細い人が多いと言われます。
日本人の声帯は、高めの声が出る形状だということなのです。

しかし、声帯が体格と必ずしも合致しているとは限りません。
まれに、小柄でも長くて太い声帯を持っている人がいます。

声帯が長くて太いということは「声が低い」ということです。
声が低い人は日本人では少ないのです。

また、特に女性は「高い声はかわいい」という刷り込みがあるため、喉を絞って高い声を普段から出す人が多いです。

上記のような理由で女性の中で低い声の人は少なく、希少価値になります。
希少価値があるということは、声優になれる可能性も高くなるってことです。

【4】声が低いことのデメリット


これは、私自身が最初に通った声優養成所で体験し、感じたことでもあります。

①ヒロイン役だと苦労するかも

最初から女性で声が低いことでコンプレックスがあるので、ヒロイン役をやろうとすると高い声を出すように意識してしまいます。
喉を絞って無理やり高い声を出そうと頑張ってみても、長時間は続きません。

しかも作った声で芝居をすることになりますから、感情が伝わりにくくなるのです。
声優業界では作った声での芝居を嫌う人も多いので、コンプレックスとの戦いが続きます。

②アイドル声優は難しい

先ほどお伝えしたように声が低い人は、ヒロイン役になりにくい傾向はあります。
アイドル声優として華々しく活躍したい!と考える人には、正直不向きな声です。

アイドル声優は「声がかわいい」と思われるいうことが条件でもあります。
そこがさらにコンプレックスにもなるのですが、声優になりたいけど声が低い人は、アイドル声優になりにくいということは事実です。

でも声優はアイドル声優だけではありません。
声優になりたい人は、アイドル声優になりたいのか、そうではない声優になりたいのかをはっきりさせると分かりやすいでしょう。

3)声優になりたいけど声が平凡な人


声優の演技を見て「声優って声が特徴的だよね」と言う誰かの意見を鵜のみにしてはいけません。
今声優として活躍している人も特徴ある声を持っていると思っているのは、ただ「特徴的な声だと思いこんでいる」可能性もあります。

しかし声優として特徴的な声で活躍している人がいるのも事実です。
自分が特徴的な声を持っていない、平凡な声を持っているとしても声優になることはできます

【1】広い役柄で起用される


ものすごく特徴的な声を持っている声優は、役柄が限定されてきます。
反対に平凡な声の声優は、いろいろな役柄に合うと思われます。
例えば「お母さん」とか「街の人」とか、広い範囲の役で当てはまることが多くなります。

さらに、アニメでも吹き替えでも、平凡な役柄の方が数は多いです。
しかも平凡な声の主人公もいます。

当てはまる役柄が多い=仕事の数も多いということです。

【2】ナレーションや吹き替えでもOK


特徴的な声だと、ジャンルや作品によっては違和感を感じることもありますね。
TVCMや旅番組のナレーションでは、特徴的な声が不利になることもあります。

吹き替えにおいても、自然な演技を求められるため、平凡な声の方が芝居を邪魔しないというメリットがあります。

もちろん声が平凡でも「演技は特徴的」ならかなりの強みになります。

【3】声優としての息が長くなるかも


声が平凡であっても「演技が特徴的」だったり、面白い演技ができる声優には、仕事が継続的に来ます。

声優としては、主人公を演じるとか人気が出ることよりも、どんな役でも何本も仕事をする方がギャラが多いのです。

そのため声優として生活していくレベルになれる可能性があるのも平凡な声の特徴です。

【4】声が平凡であることのデメリット


声が平凡だと悩む人はけっこう多いです。
さらに「声優になるなら特徴的な声じゃないとなれない」という固定概念で、ますますお悩みループにはまる人が多くなっています。

①当たり役がつかみにくい

アニメでは特に、そのアニメがヒットして主人公や目立つ役演じた声優が一躍スター声優になることもあります。その場合にその声優の「当たり役」といって、代表的な出演歴として紹介されることもあります。

当たり役は1つだけではなく、2つ、3つといくつも当たり役があることも。
平凡な声の場合、目立たないという理由で当たり役をつかむ可能性が少し低いようにも感じます

ただし、平凡な声でも演技が突出して特徴的な場合には当たり役も難しいことではありません。

②端役が多くなる可能性

声が平凡であるということで、「誰が声をあてているのか」が視聴者に分かりづらいという特徴があります。
声優の業界では、誰がしゃべってもいいような端役(村人とか通行人とかガヤとか)は、平凡な声の人で演じる方が望ましいのです。

平凡な声が端役に合っていると言っても、同じ作品の中で何役演じてもギャラは同じです。
人によっては少々不公平だと感じる人もいるかもしれません。

でも、声優は演技大好きな人の方が多いので、演技ができるのなら何役でも構わない人の方が多いかもしれませんね。

4)声優になりたいけど声が特徴的すぎる


おじゃる丸役で有名な金田朋子さんは、非常に声が特徴的な声優です。
TVでも顔出しの出演もされていますが、金田朋子さんが他の役を演じてもすぐにわかります。

声が特徴的過ぎてお悩みの方はそんなに多くはありません。その声を活かして声優として成功した人もたくさんいます。

【1】当たり役がくれば爆発的に売れる


声が特徴的な声優は、アニメにはぴったりはまることが多く、当たり役をつかみやすいというメリットがあります。

一時代前は、声が特徴的な人が声優になれると言われていた時期もあったほどです。
当たり役をつかめば、そのまま人気声優になり、他の仕事にも起用されやすくなります。

【2】ファンがつきやすい


声が特徴的だと、ファンがつきやすいのもメリットですね。
日本のアニメだと多少演技が下手でも声が特徴的なことで、固定のファンがつきやすいのは事実です。

ファンが多い=人気ということで制作側が注目し、次々と他の作品に起用されるということが多いのも強みですね。

【3】声が特徴的過ぎるデメリット


反対に声が特徴的すぎてもデメリットはあります。

①普通の役が合わない

通行人Aとか村人Bなどを演じても、声優の声が特徴的過ぎて視聴者に分かってしまいます。ガヤに混じっても、声が特徴的なために目立ってしまうことも。

声が特徴的な人には、普通の役は合いません。そのことで仕事の数が少ないという新人声優もいるでしょう。

②ナレーションなどには不向き

ストレートナレーションでは特に、日本語の文章の意味を正確に視聴者に伝え、イメージさせることを求められます。

声が特徴的な人は視聴者からも声のイメージが強すぎて、本来のナレーションを邪魔してしまう可能性があります。そのためナレーションには不向きと言えます。

5)「声優になりたいけど声が・・・」はもうやめよう!


ここまで「声優になりたいけど声が・・・」とお悩みの方に、その声についてのメリットとデメリットをご紹介しました。
でも、声優にとって大事なことは「声が」どうこうではないということです。

【1】声優は自分の声で勝負するのみ


最初にご説明したとおり、自分が今持っている声は大幅に変わることはありません。
声優は自分が持っている声で、しゃべり方や間、スピードなどセリフでの表現をします。

自分の声をいかして演技する方がずっと声優に近くなるってことです。

【2】声の良し悪しは自分が決めるものじゃない!


そもそも声が「かわいい」とか「かっこいい」とか「特徴的」とかは、自分自身が決めることではありません

第3者の感じることですから、誰かに言われたならともかく、自分で勝手に「声優になりたいけど声が高くない」とか「声優になりたいけど声がイケボじゃない」とかで悩む必要はないってことです。

【3】声優は「演技」が売りもの


かわいいと感じるのは視聴者ですし、かっこいいと感じるのは役がかっこいいからなのです。

「あーーー」と発声練習で声を出す声優がいてもかわいいとは思わないですね。
まあビジュアルが見える状況なら、「あーーー」と声を出す声優は「かわいい」と思うのかもしれません。

でも声優の仕事は基本的にスタジオですから、声優の姿を見ることはありません。

声優は「声」を売っているのではなく、「演技」を売っているってことです。
だったら、演技をひたすらに磨くしかないのです。
演技が問題ですから、「声優になりたいけど声が・・・」の悩みは悩むだけ無駄ってことなのです。


世の中ではかわいい声やイケボばかりが華やかに聴こえてきて、それに魅了される人が声優になりたいと思うようになってきました。

そのために声真似を一生懸命練習したり、声優になりたいのに声が低いことで悩んでみたり。
でも自分自身の声は変わることはありません。

声優は、声そのものを売りものにしているわけではありません。
声優が「声」を道具として「演技」が視聴者に伝わる、その演技で視聴者が感動するから「かわいい」とか「かっこいい」という印象を与えるのです。

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