中学生から声優になりたいと思う人は増えているようです。日本のアニメが世界的にも賞賛され、声優という仕事が表舞台に出る機会が多くなってきたからです。今回は中学生の声優になりたい人に向けて、声優になるにはどうしたらいいのかを解説していきます。
もくじ
なぜ中学生で声優になりたいの?
まずなぜ声優になりたいのかを考えてみてください。声優という職業をどこで知ったのでしょうか。主に、テレビでアニメを見て、アニメファンになり、そのアニメに出ている声優さんを好きになると言う流れで声優になりたいと思う人が多いのではないでしょうか。
アイドル声優に憧れるから
声優という職業でありながら、アイドルとしての活動をしている人もたくさんいます。これは業界としてもファンが多くなりますし、テレビで視聴率が取りやすくなるということを見越しているからです。
そんなアイドル活動をしている声優さんを見て、華やかな世界に憧れ、声優になりたいと思う人が多くいるようです。
アニメが好きだから
漫画やアニメの作品で感動し、それに出演している声優さんを見て自分もそのようになりたいと声優を志す人も多くいます。私もその一人でありました。 ただ「アニメが好きだから」声優になりたいと思っているだけでは声優になることはできません。
この後にもご説明しますが声優という仕事は役者であり、 クリエイティブな仕事です。アニメが好きだからと言う理由はきっかけとしてはありですが、そのまま延長線上で声優養成所に入ってしまうのは危険なことです。
将来を現実として見ていないから
社会の流れとして、中学生の時期は今後の進路を決める大切な時期でもあります。やりたいことが見つからない、何をやりたいのかわからない、という人がいるのは確かです。そんな中声優になりたいというだけで、なんとなく眩しく見えてしまうのではないでしょうか。
中学生であれば義務教育の終わりであり、将来を現実的に見始めなければならない時期です。周りから見た格好だけで声優になりたいと言っている人もいるようです。
中学生で声優になれるのか?
実際に中学生でありながら声優としてデビューする人も一部います。小さい頃から劇団に入っていたり、子役として活躍している人がほとんどです。また運良く才能に恵まれ、中学生で声優養成所に通いレビューにこぎつける人もいます。
一生声優で生活できるかはあなた次第
子役として活躍している人、運良くデビュー出来た人。声優になるルートはさまざまですが、果たしてその中の何人が一生声優として生活できるのでしょうか。声優という仕事は一定の給料をもらっているわけではありません。
売れなければ、仕事がなければ、声優という仕事は諦める必要も出てきます。そんな時、そのまま声優として続けていくのか、諦めて別の世界に行くのかを決めるのはあなた次第です。
一花咲かせたいならいいかも
一生声優として生活していくということではなく、一時的でもいいから一花咲かせたいという人ならいいでしょう。もちろん一部ではありますが、そのまま声優として売れ続けていく人もいるはずです。
ただほとんどの人が、売れなくなって声優としての仕事がなくなることが多い業界なのです。
個人的にはお勧めしません
これまで述べてきたように、個人的には中学生から声優デビューを果たすことはお勧めしません。このブログでも何度も言っているように、声優は「役者」です。役者は人生の経験がものをいう職業でもあります。
うまく波に乗れ、売れっ子のまま声優として生活できれば相当運が良かった、才能があったと言えます。
声優を一生やり続けるために
このブログでは、声優になりたい人に私が経験した少しの知識をご紹介しています。でも一花咲かせたいという希望を持っている人よりも「声優を一生やり続けたい」という人に向けて少しでも参考になればと思っています。
声優は違う人間になる仕事
そもそも声優という仕事は、何度も言いますが「役者」なのです。よく役になりきるという言葉を使われますが、違う人間になる仕事とも言えます。自分の性格と真反対の役がくることもあります。
自分の性格と真反対の役は、育ってきた環境も自分とも違います。今置かれている状況も自分と同じということはまずあり得ません。もっと細かく言うと、仕草、喋り方、癖、呼吸にいたるまで、全てが自分と違うのです。
自分と違うものになるためには、その役として存在するということです。抽象的な言い方ですが具体的には、仕草、喋り方、癖、呼吸にいたるまで、すべてその人に合わせるということです。
天才的にその感覚が分かる人も中にはいます。しかし、99%の人がその感覚は、訓練をすることでしか分からないのです。だからこそ中学生で本当に声優になりたい人は、次にご紹介する声優になるための準備を進めるべきだと私は思います。
中学生では声優になる準備をする
本気で声優になりたいならば、今中学生の人はこれからご紹介することを本気でやってください。もっと言うと、これくらいのことができなければ声優になるということはできません。それくらいの覚悟を持って取り組んで欲しいと思います。
国語
声優はセリフを言うことでその報酬が発生します。セリフは台本に書いてあるものです。国語で教わる現代文を読む事が出来なければ仕事になりません。声優として演じる時には、台本が全てです。
台本を読み解くことができなければ、声優になることはできません。とにかくまずは国語の勉強をしっかりとしてください。テストで満点を取るくらいのレベルを目指しましょう。
また漢字の読み方がわからない人は、台本を読む以前の問題です。ひとつの目安としてよく私がお伝えするのが、漢検二級レベルの漢字は読めるようにしておくということです。漢検二級レベルの漢字は、高校卒業程度です。もし余裕があるのならば漢検2級を取得しておくことも中学生で声優になるためにできる準備の一つです。
体力作り
声優という職業は、あまり知られていませんが体力勝負の側面もあります。収録が深夜に及ぶこともありますし、朝早くから収録になることもありえます。また風邪を引いてしまい、喉を痛めて声が出なくなってしまうことは声優として失格です。
中学生のうちに体力作りをしっかりしてください。成長期に培ったものは必ず後から役に立ちます。一人で筋トレをするとかでもいいですし、部活で体力をつけるのもいいでしょう。
感性を磨く
声優という職業は、いかに役をイメージできるかということも重要なファクターです。イマジネーションが乏しい人は演技をする上で本当に苦労します。アニメを見るだけでなく、映画や舞台、絵画を見る、旅行に行くなど心が動かされることをたくさんやってください。
声優になりたい人はどうしてもアニメを見ることにこだわりがちです。しかし声優としての仕事はアニメだけでなく吹き替えの仕事やナレーションなど様々です。色々なものに触れておくことで感性が磨かれ、その時に覚えた気持ちが演技として滲みでてくるのです。
声優になる計画を立てる
今中学生で声優になりたいと考えている人が、声優になるためにやって欲しいことを解説していきます。はやる気持ちはわかりますが、足元を固めて、絶対に声優になるという意志を強く持つことの方が大切なことです。
高校を選ぶ
まずは将来的に生活の基盤となるある程度の学歴を作っておきましょう。中学校までで義務教育は終了となっていますが、現代の日本では、高校を卒業しているということは当たり前のこととなっています。
試しにアルバイトの募集を見て見てもわかると思いますが、高校卒業、高校生という条件付きのものもあると思います。どんな高校でもいいわけではありませんが、最低限高校の卒業資格を持っておくということは大切なことです。
大学をどうするか?
高校を卒業してその後どうするかと言う迷いもあると思います。個人的には、大学まで卒業しておくことをお勧めします。 理由としては、声優になれたとしても生活できるレベルになるかどうかがわからない厳しい世界だからです。
もし声優やめたり、声優になれなかった時に大学の卒業資格を持っておくことで、有利になる面があります。 若いうちから声優になりたいという気持ちはわかりますが、その後の人生を大きく左右することにもつながりますのでよく検討しましょう。
声優養成所を選ぶ
声優になりたい人が一番気になるのがどの学校に行くかということだと思います。声優養成所、専門学校と大きく分けて二つあります。 どちらを選んだら良いのかという質問もいただきます。
個人的な話にはなりますが、私は声優養成所を進めています。どの学校を選んだら良いのかについては別の記事で紹介することにしましょう。
今できることを始めよう
声優になりたいという焦る気持ちはわかります。でも本気でなりたいという気持ちがあるのであれば、まずは足元を固めるところから始めましょう。学校の勉強、部活、 健康管理などなど。できることはたくさんあります。