声が低いと声優になれない?声優になりたい人の悩みに答えます。
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ツイッターでもよく「私、声が低いんですが声優になれますか?」という質問をいただきます。私も日本人女性としては、声が低めなので悩んだ時期もありました。しかし、声が低いから声優になれない、声が高いから声優になれたというのはナンセンスです。

今回は声優になりたいけど声が低いことを気にしている人に、声が低いことが声優としていかにメリットなのかを解説していきます。

声優になりたいけど声が低いことに悩んでる人は多い


最初にも申し上げました通り、声が低いことに悩んでいる人は多くいます。さまざまな要因がありますが、これからあげる要因が主なものではないでしょうか。

平均的に日本人は声が高め


声というのは、体格によっておおよそ決まっています。日本人は、外国人に比べ骨格も小さく身長も低めです。声帯は骨格や筋肉の付き方など、もともとの民族でも長さ、太さが変わります。体格が大きめだと声帯は太く、長くなる傾向にあります。

日本人は世界の民族と比較すると小さめの体格です。そのため声帯もある程度の範囲に収まり、結果として平均的に日本人は声が高めなのです。

しかし、まれに体格と釣り合わない声を持つ人もいます。身長は低くても、声帯が長めで声が低めになる人がいます。私は身長158cmですが、声優養成所などで比較すると平均よりも声が低めだと思います。

アニメに出ている声優は声が高め


最近のアニメを見ていると、ヒロインとなる女性の声優は声が高めのことが多いです。その影響で、「声が高くないと声優になれない」と思い込む人も多いです。確かに、女性の特徴としては男性よりも声が高い点はあります。

また、声優として起用される人も高めの可愛らしい声のことが多いので、「声が低い私は声優になれない」と思い込んでしまうのです。

年齢が重なると声が低くなる人が多い


人間は年齢を重ねると声が低くなっていく傾向にあります。それは筋肉の衰えという側面もあります。ベテランの声優さんは、筋肉を鍛えており、若い時とさほど声の高さには違いはないように思えます。

声優の勉強を始める時に、すでに二十歳を超えている場合には、声変わりによって声が低くなっていることもあります。声変わりは男性が迎えることが多いのですが、女性にも声変わりがあることがあります。

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声が低い人が声優になることはできるのか?


では、よく質問をいただく「声が低い人が声優になることはできるのか?」について考えてみます。私も声優養成所時代は特に、すでに二十歳を越えて始めたこともあり声が低いことに非常に悩んでいました。

それでも、その声をいいと思ってくれる人がいて、最終的には声優事務所に所属することができました。

外画の吹き替えでは声が低い方がいい


外画の吹き替えでは特にアニメに比べ、デフォルメされた演技よりも、自然な演技が好まれる傾向にあります。そのため、無理に作った高い声よりも、地声での演技のほうが好まれます。

外画に出演している外国の俳優さんと同じくらいの体格の声優さんが起用されることが多いようです。また白人の俳優さんの場合は少し高めの声、黒人の俳優さんの場合は低めの声が起用されることが多いようです。

声が低い声優の方が声優としての寿命が長い


先ほどもご説明したように、年齢を重ねると声が低くなる傾向にあります。若い時には、アニメのヒロインとして活躍できていた人も、高い声の新人声優にヒロインの座を奪われることも少なくありません。

声が低い声優の方が声優としての寿命が長いように感じます。 その声の低さを買われて起用されることもあるので、「替えが利かない」声優として長く業界にとどまることができます。

男の子の声ができれば声優として活躍できる可能性がある


野沢雅子さんや田中真弓さんなど、少年の声ができるというのは大きなメリットです。必ずしも声が低いことは必要ではありませんが、声が低いことで男の子の声として視聴者にも認識されやすいのです。

低い声の女性の声優が、男の子の声としてブレイクした場合、唯一無二の存在となり活躍の場が広がることも多いということです。

声優は声が高い低いで決まるものではない


そもそも声優は声が高い低いで起用するものではありません。声優養成所で他の人と比べてしまい悩む人も多いですが、最終的には運も関係します。第三者から見て、その声優が必要かどうかをジャッジされているだけなのです。

イメージに合うかどうかでキャスティングする


アニメにしても、外画の吹き替えにしても、その薬のイメージに合うかどうかがキャスティングのポイントです。自分ではその役に合っていると思っていても、キャスティングする側から見るとまったく合っていないということもあります。

逆にこの役は自分には合わないと思っていても、意外とぴったりとはまることも多いものです。 声が低い人でもキャスティングする側がその役のイメージに合うと思えば、仕事が巡ってくるということです。

声が可愛いからキャスティングするわけではない


よく声優になりたいという人がnanaなどのアプリで、声劇をやっているの聞くと、女の子はいかに可愛い声を出すか、男の子はいかにイケボを出すかということに終始しているようです。
しかし、キャスティングする側としては声が可愛いから、声がイケボだからという理由でキャスティングするわけではありません。そこを履き違えないようにしてください。役として迫真の演技をした結果、その役が「可愛い」「かっこいい」という見られ方になるのです。

アニメファンの延長の声優志望者は、どうしても形から入ることをやめられない傾向にあるようです。声優になるには、アニメファンから脱却し、役者としていかに良い演技をするかを研究する方がよっぽど近道です。

最終的に生き残るのは演技が上手い人


視聴者としてアニメを見ているとよくわかりますが、演技が下手な声優さんは生き残ることはできません。視聴者側から見ても、その作品に合っているのかどうか、その役に合っているのかどうか、感動を与えられたかどうかが判断基準になっています。

新人声優としては可愛い声、かっこいい声がもてはやされるように見えますが、それは一時的なものです。後輩はどんどん声優業界に入ってきます。高い声を買われて起用されたとしても、演技力を磨かなければすぐに追い抜かれてしまうのです。


声優になりたい人が声が低いことで悩むのはナンセンスなことです。確かに私も悩んだ時期はありました。この記事を読んだ人が、声優とは何か、どんな仕事なのかを本当に理解することで声に対するコンプレックスがなくなることを願っています。

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