猫を飼い始める時に揃えて欲しいものの中に、猫のトイレがあります。人間にとってもそうですが、猫にとっても「ちっち」をするということは、生きていく上ではとても重要なことです。よく猫が粗相をする場合には、病気の可能性ももちろんあるのですが、ほとんどが「トイレが気に入らないから」という理由なのだそうです。
うちのねこねこ事務所の社長であるむつきくん。1歳になるくらいのときには大をなぜか布団でするという粗相をしていました。また、むつきくんと仲の悪いつむぐくんも、小の方をやはり布団でするという粗相をしていました。
現在では、トイレの環境を整えたことで、2人は粗相はしません。1つの理由には、「猫砂が気に入らない」ということがあったようです。今回は、猫砂の選び方と私がおすすめする最良の猫砂をご紹介していきます。
もくじ
猫砂の種類とメリットデメリット
まず猫砂の種類にはどんなものがあるのか見ていきます。猫砂といっても公園にあるようなただの砂ではありません。猫砂を販売しているメーカーさんは、日々研究を重ね、様々な優秀な猫砂を生み出しています。
【1】ベントナイト
ベントナイトとは、モンモリロナイトが主成分の粘土の総称のことです。ベントナイト鉱石と言われます。用途としては、 工業や建設業で多く使われます。フィロケイ酸アルミニウムという成分を多く含みます。フィロケイ酸アルミニウムという成分は吸水性とイオン交換性が高いため、猫砂にも使われています。見た目も手触りも公園の砂場のような猫砂です。
【メリット】
- とにかくガッチリ固まる
- 粒が小さく猫が好みやすい
【デメリット】
- 燃えるゴミとして出すことができない
- 鉱物なので粉塵になりやすい
【2】シリカゲル
シリカゲルとは、お菓子とか海苔の保存用に入っている小さい丸い粒状のものです。ベントナイトよりは見たことがある人も多いのではないでしょうか。シリカゲルの原科は地殻成分のケイ素です。乾燥剤として人間の食料保存に使われるだけあり、吸水率は高い物質です。注意したいのは、 誤って眼に入ってしまったり、口の中に入ってしまうと猫だけでなく人間も危険になってしまう可能性があることです。例えば猫の指の間に入ったシリカゲルをグルーミングで舐め取ってしまった場合、 胃や腸を傷つけてしまう可能性があるのです。
【メリット】
- 吸水すると色が変わるため見分けやすい
- 脱臭、消臭に優れている
- 乾燥させれば繰り返し使える
- トイレ掃除が楽
【デメリット】
- 他の猫砂に比べて高価
- システムトイレとの組み合わせが必要
- 吸水力の高さゆえに危険なこともある
- 燃えるゴミで出せない場合がある
【3】紙
紙の猫砂は比較的早い段階から販売されていたと思われます。私が中学生くらいの時に飼っていた猫も紙の猫砂を使っていました。メリットもデメリットも、「紙だから」という理由のものが多いですね。現在ではそのデメリットのカバーのため、お茶のエキスなどで消臭できるタイプのものも販売されています。
【メリット】
- 非常に軽いので購入するのが楽
- 燃えるゴミに出せる
- トイレに流せるものが多い
【デメリット】
- 他の猫砂に比べ固まりにくい
- 長期間使うと匂いが気になる
- 粒が大きめで猫が好まないことがある
- 軽いので散らばりやすい
【4】おから
人間の食用としても古くから使われているおからも猫砂としてもメジャーな素材です。 大豆から豆乳を搾り取った後、残ったものでできたものがおからです。 紙の猫砂と同様に、猫のちっちを固める力は弱めです。おから独特の匂いもあります。
【メリット】
- 最悪食べても大事になりにくい
- 安価なものが多い
- 軽いので購入が楽
- 燃えるゴミで出せる
- トイレで流せるものも多い
【デメリット】
- トイレの臭いが気になる
- 固まりにくい
- 添加物が使われている場合がある
- 粒が比較的大きめ
- 軽いので散らばりやすい
【5】木
木のチップを使った猫砂も販売されています。木の猫砂は、固まるタイプのものと固まらないタイプのものがあります。原料は木だけでなくベントナイトが混じったものも販売されているようなので素材もチェックして購入する方が良さそうです。
【メリット】
- 燃えるゴミに出せる
- 木のみのものなら埋めて処理も可能
- 軽いので購入が楽
【デメリット】
- かなり固まりにくい
- 軽いので散らばりやすい
- 添加物が使われている場合がある
猫砂を選ぶポイント
様々な猫砂が販売されていますが、うちのねこねこ事務所では以下のことに注意して猫砂を購入しています。
【1】猫にとって安全かどうか
私が最も重要だと思っていることが「猫にとって安全かどうか」という点です。うちの猫たちは、5匹中2匹が異食症のように食べ物ではないもの飲み込むことがあります。私はひなたプロデューサーが、1歳前後の時に新しい猫砂を食べているのを目撃しました。またニャイドルこはくちゃんは、ほこりや小さな紙くずなど床に落ちている小さなものはとりあえず口に入れてしまうという恐ろしい癖があります。
現在ではひなたPも大人になりましたので、猫砂を口に入れるようなことはありません。しかしこはくちゃんは、今でも床に落ちている小さなものを口に入れてしまう癖は治っていません。
猫が最悪口に入れても安全かどうかは、猫砂を選ぶポイントです。何でも口に入れる癖がなかったとしても、猫がトイレをした後、足についている猫砂の破片を舐め取ってしまうことは考えられることです。
【2】猫が好むか
猫にとって「ちっち」は非常に重要なものです。健康のバロメーターにもなりますので、トイレでストレスを受けてしまうのは避けたいところです。猫が好むのは小さな粒の猫砂です。これは猫の祖先が砂漠の生き物だから。なるべく小さな粒の猫砂が猫にとっては好ましいということです。
【3】人間が使いやすいか
毎日猫のお世話をしている人間にもなるべくストレスが少ない方がいいでしょう。あまりにも猫砂が軽すぎて、粒が小さすぎて飛び散りが多いとなると掃除がかなり大変になります。うちでは猫の足についた猫砂が布団に上がっていることもしばしばです。先ほどご紹介した猫が好むかどうかというポイントとのバランスが重要です。
【4】コスパがいいかどうか
うちのように多頭飼いとなると、猫砂の消費量も半端ではありません。猫たちにとって快適なトイレを整えるには、コスパがいいかどうかもポイントになってきます。 取り替えの頻度がどれくらいになるかによっても異なります。1匹だけなら大きな問題にはならないと思いますので、バランスを考えて選びましょう。
おすすめの猫砂
最後に私が一番いいと判断した最良のおすすめの猫砂をご紹介します。うちのねこねこ事務所で愛用している猫砂はズバリ「おから」です。
【1】ポイントを押さえるとおから砂
先ほどもご紹介したとおり、どの猫砂にもメリットもデメリットもあります。その中で私が考えた最良の猫砂の条件とはやはり「猫にとって安全」であるということです。特にうちの5匹のうち、食べ物ではないものを食べてしまう癖があるこはくちゃんには、ベントナイトの砂はNGであると考えました。
一度だけベントナイトの砂を使ってみましたが、確かにガッチリ固まるしトイレ掃除は楽だなと感じました。猫たちも粒が小さいので気に入っている様子ではありました。しかしベントナイトの猫砂を体の中に蓄積する可能性があること考えると、結果としては採用には至りませんでした。
いくつかいい猫砂のポイントはあげましたが、やはり最も重要なことは「猫にとって」どうなのかということなのです。もちろんベントナイトの猫砂で問題ないという猫飼いさんもいると思います。でも私としてはおなかの中に溜まってしまったベントナイトの摘出のために、例えば手術を受ける必要が出る可能性まで考えました。
人間が不便なものは我慢はできますが、人間が便利な物を取って猫が辛い思いをするのはやっぱり嫌です。結果としてうちでは、おからの猫砂を採用しました。
【2】おすすめのおから猫砂はコレ
最終的におからの猫砂を採用しましたが、おからの猫砂といっても結構種類があります。その中でも私がおすすめのおから猫砂を第3位まで紹介していきます。1Lあたりの価格については、いつも利用するヤフーショッピング、Amazonなどで比較しています。また、多頭飼いのため4袋~8袋のまとめ買いより算出しています。送料はまとめ買いで無料になることが多いですが、今回は東京都に配送の場合で計算しています。
【第3位】固まるおから製猫砂 おからの猫砂6L
一番最初におからの猫砂を使い始めて採用したのは「常陸化工 おからの猫砂」です。こちらの猫砂は常陸化工株式会社が販売している商品です。昭和35年創業の肥料用原料などを販売するメーカーです。
公式サイトを見てみると、おからの猫砂についての質問にも答えています。私が注目しているのは一番最初にあがっていた「猫砂を猫が食べてしまった」というもの。 やはり猫によっては猫砂を食べてしまうことはあるんですね。
気になる常陸化工の回答は、「安全性の高い原料を使用しておりますので問題ありません。」とあります。この回答だけでも、かなり安心感は持てるおからの猫砂です。
ほのかなせっけんの香りのタイプもありますが、うちでは通常のものを採用していました。4袋や6袋などまとめ買いをすれば、かなりコスパよく使うことができます。ただ最近は、いつも使っていたネットショップから通常タイプのおからの猫砂がなくなってしまったため、第2位で紹介するおからに変更しました。
メーカー | 常陸化工 |
商品名 | 固まるおから製猫砂 おからの猫砂6L |
表示成分 | おから・炭酸カルシウム・木粉・糊剤・抗菌剤 |
ケース入数 | 4袋 |
商品サイズ
(幅×奥行×高さ)mm |
270×400×65 |
1Lあたり | 109円(Amazon・送料無料) |
【第2位】トフカスサンドK 7L
次に採用したおからの猫砂は「トフカスサンドK」です。こちらはネットの口コミでも評価も高く、特に固まりやすいという特徴があるおからの猫砂です。 株式会社ペグテックが製造元で、ペット用品を取り扱うメーカーです。
こちらの質問コーナーにも「猫が食べてしまう」という質問が上がっていました。 「トフカスシリーズの猫砂は、おからと食品添加物から出来ていますので、万一口にしても安心です。」との回答でしたので、おからであれば猫砂を食べても少量なら大丈夫ということなのです。
「トフカスサンド」と「トフカスサンドK」と何種類かのおからの猫砂が販売されています。主原料のおからの種類の違いによって分かれており、「トフカスサンドK」は特に厳選された油脂分の少ないおからだけで作っているとのことです。
メーカー | 株式会社ペグテック |
商品名 | トフカスサンドK 7L |
表示成分 | おから、炭酸カルシウム、コーンスターチ、食品澱粉、他 |
ケース入数 | 4袋 |
商品サイズ (幅×奥行×高さ)mm |
420×300×65 |
1Lあたり | 160円(Y!ショッピング・送料800円) |
【第1位】チャームオリジナル オカラで瞬間吸収 チャーム消臭猫砂
現在うちで採用となっているおからの猫砂は「オカラで瞬間吸収 チャーム消臭猫砂」です。こちらは、多頭飼いの方にはぜひおすすめしたいおからの猫砂です。お値段、固まり方、臭いなどの条件のバランスが最もいいおからの猫砂です。 ペット用品を多く取り扱っているチャームオリジナルのおからの猫砂です。
猫砂の粒も小さめに作られておりうちの猫たちもこちらに切り替えてから、粗相が一切なくなりました。コスパも良く本当におすすめの猫砂です。レビューを見てみると、「軽い安いよく固まる」という評価の高いものがたくさんありました。
メーカー | 株式会社チャーム |
商品名 | チャームオリジナル オカラで瞬間吸収 チャーム消臭猫砂 |
表示成分 | 乾燥オカラ、澱粉 |
ケース入数 | 8袋 |
重量 | 約3kg |
1Lあたり | 119円(Y!ショッピング・送料730円) |
コストだけで考えると、第3位の「常陸化工 おからの猫砂」が一番お値打ちなのです。また第2位の「トフカスサンドK」は、おからの猫砂の中でも最も固まる猫砂でしたので、重宝していました。ただうちの猫たちの好みでいうと、現在の「オカラで瞬間吸収 チャーム消臭猫砂」が最もいいようです。
猫たちへの安全性、猫の好み、私たち人間の視点など、先ほど挙げた猫砂を選ぶポイントの総合して、現在のおからの猫砂に落ち着いています。
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