声優養成所のレッスンは、週に1日のところもありますね。
レッスンがない日には当然自主練が必要です。声優になるにはレッスンのない日にいかに練習するかが大事なのです。
そこで困るのは、練習場所。
声優としての練習はどうしても声を出すことになりますから、練習場所の確保は切実な問題です。私が声優養成所に通っていたときも今もそうですが、自宅が主な練習場所です。
私のころはインターネットも発達し始めでしたが、同期も自宅やカラオケボックスが主な練習場所だったようです。今回は声優志望者におすすめの練習場所もご紹介します。
もくじ
1)声優志望者を悩ます練習場所問題
声優養成所のレッスンがない日は、自主練をすることが必要です。でもここで問題発生。
声は楽器と同じように使うのですから、練習場所をどこにするのか悩む方も多いです。
【1】声優の練習は声を出す
まず第一に声優の練習は「発声」します。当然何度も同じ練習を繰り返すことにもなります。
そして、役者の発声練習はうるさいと思われるレベルだと思います。
東京の木造アパートでは防音のつくりにはなっていませんから、近所とのトラブルにもなりかねません。生活時間帯が違う近所の方だったり、赤ちゃんがいる世帯だったりすると、自宅は練習場所にはできないことも多いですね。
【2】声優志望者はお金が必要
練習場所として自宅がダメならカラオケボックスや会議室だ!と毎日通う人もいるかもしれません。でも、カラオケボックスや会議室を練習場所にするには「お金」が必要です。
声優養成所や声優事務所に所属している場合でもお金が必要ですから、節約したい場合には毎日の練習場所としては不向きです。
【3】セリフの掛け合いができない
自宅でもカラオケボックスでもそうですが、1人での練習は必要です。しかし、声優養成所でセリフの掛け合いの練習をしたいときには、1人では難しいですね。
私は、相手のセリフを録音して、録音した音声と掛け合いの練習をしていましたよ。
2)声優志望者におすすめ練習場所
声優志望者には、毎日の自主練が重要!とはいっても、練習場所の問題は常にありますね。
毎日同じ練習場所ということもなかなか難しいでしょう。
自分の環境に合わせて、練習場所も工夫して作りましょう。声優養成所に通っているなら、同期と協力するのもありですね。
【練習場所1】自宅
お金がほぼかからずに確保できる練習場所は自宅でしょう。
ただ家族がいる、近所との距離が近いなどの環境の場合には「騒音」の問題に発展することも・・・。
最近、近所との騒音トラブルの話も結構あるので、自宅で大きな声での練習は控えた方がいいですね。
私も主に自宅で練習していましたが、自宅ではストレッチや筋トレなどの室内でできるトレーニングや台本の解釈、イメトレの時間にあてていました。
周りの生活時間帯がある程度わかっていたので平日昼間とか夕方の早い時間は、ちょっと滑舌練習とか発声をする練習もやっていましたね。
自宅を練習場所とする場合には「発声しない練習」が中心になるでしょう。
【練習場所2】カラオケボックス
自宅とはうってかわって、大声を出してもOKな練習場所はカラオケボックスです。カラオケをするための場所ですから、防音設備はばっちり。発声練習をするならカラオケボックスでしょう。
ただ毎日の練習場所としては費用面が心配なところ。
平日昼間は比較的料金が安いので、バイトの休日を平日にしてみて時間をとることもおすすめです。
毎日の練習場所にするには苦しいですが、週に1回とかなら費用も気にならないですね。
また、周りの部屋がカラオケで爆音の場合には集中できないデメリットもあります・・・。
カラオケボックスでの練習内容としては自宅と反対に「大声を出す発声の練習」や「台本を音読する」「一人で演じ方の練習」などになるでしょう。
今は新型コロナウイルスの影響でカラオケボックスの利用も難しいので、時期をみながら利用するのがいいですね。
【練習場所3】会議室
会議室を練習場所としても集団で利用するにはおすすめです。会議室でレッスンをしている声優養成所もありますから多少の大声はOKです。
ただし、会議室を練習場所とするには、費用がかかります。
何名かで集まって練習会をすれば、1人あたりの費用は安くなることもあるでしょう。
また、都内の場合だと例えば、新宿区の会議室を借りる際に「新宿区に勤務か在住していれば割引」などの制度があることもあります。割引制度がうまく利用できれば、費用は少し安くなるので、お財布にも優しいですね。
会議室を練習場所にする大きなメリットは、複数人で借りることが多いので、セリフの掛け合いができることです。声優養成所での課題をみんなでワイワイやりながら練習するのもおすすめですね。
ただこちらも複数人集まるわけですから、少人数での利用が望ましいです。大きな声での練習は換気をしっかりするのも難しいので、会議室でも時期をみる方がよさそうです。
【練習場所4】公園
公園はカラオケボックス、会議室と比べると「費用がかからない」という面ではおすすめの練習場所です。
1人で練習するもよし、複数人でも練習可能です。
ただし、公園も最近は騒音問題がかなり話題になっている話も聞きますから、大声での練習は難しいです。
あと、1人で練習するのはかなり恥ずかしい・・・。
まあこれも修行の一環だと開き直って練習するのもありです。
私のときには代々木公園でみんなで集まって外郎売とか台本を演るなどしていました。代々木公園はもともと大道芸人やお笑い芸人の練習場所となっていることもあって、変な人がいるという目でみられることもなかったですね。
ただ公園もコロナで使いづらいデメリットはあるので、広い公園で少人数での練習だけにとどめた方が良さそうですね。
【練習場所5】音楽スタジオ
もともと音楽スタジオは、楽器演奏ができるように防音設備がある場所です。そのため大声でも騒音を気にせず練習場所にすることができますよ。
一人で利用することもできますし、複数人での利用もできます。部屋の広さや時間帯でも料金は変わりますが、1時間あたり1部屋1800円~3000円くらいです。複数人の利用だと、割り勘にして料金も安くできます。
マイクも無料で貸し出してくれるところもあります。3本スタンドを用意してマイクワークの練習もできると思いますよ。カラオケボックスよりは料金がかさむ可能性はありますが、カラオケボックスよりも集中しやすい環境ではないでしょうか。
こちらも現在は営業がどうなっているのか不明です。感染症対策をしっかりしているかなども確認して利用しましょう。
【練習場所6】声優養成所などの練習場所
練習場所としては環境的に申し分ないのが声優養成所の練習場所です。
声優養成所によっては、普段のレッスンが行われない時間帯を練習場所として貸し出していることがあります。(声優養成所すべてではありませんよ~)
私も同期を誘ってレッスン前や、レッスン後によく借りて練習していました。大声を出してもまったく問題ありませんし、セリフの掛け合いや舞台台本の立ち稽古などもレッスンをイメージしながら練習できますね。しかも練習場所にかかる費用はゼロですから、もっとも経済的な練習場所です。
ただしデメリットは毎日の利用が難しいこと。声優養成所のレッスンルームは他の人も利用するわけです。予約制で30分ごととか〇名以上じゃないと予約できないとか、声優養成所に通う人が平等に利用できるようにルールが設けられています。
場合によっては、現在は集まることが難しいため、利用はできないかもしれません。
【練習場所7】オンライン
オンラインで練習ができる日がくるなんて思いもしませんでしたね。ZoomやSkypeなど、複数人集まってテレビ会議ができるアプリを使えば、オンラインが練習場所にもなります。
実際に私がオンライン朗読会に参加した際には、Zoomを使って何度か稽古をしたことがあります。スマホがあれば複数人でほぼ毎日でも練習可能です。
自宅+オンラインでセリフの掛け合いができないというデメリットもなくなるので、新しい練習場所として定着しそうな予感です!
3)練習場所は「自宅」で「オンライン」がおすすめ
声優になるまでに、かなりのお金が必要であることは別の記事でもご紹介しています。
それなら毎日の練習場所にかかる費用も節約したいのが声優志望者も本音でしょう。
お金をかけずに、なるべく複数でも練習できる方法として、Zoomでのオンライン会議を新しい練習場所としておすすめします!
【1】準備するもの
Zoomを使って練習をする方法は簡単です。準備するものは以下。
①インターネット回線
Zoomで通常の会話をする場合には、スマホのモバイルデータ通信でも問題ないと思いますが、芝居のセリフは「間」も重要な要素です。
出来る限り速度がでるインターネット回線があったほうがいいのではないでしょうか。
光回線であっても会社を選べば回線使用料も比較的安いです。
回線速度が遅すぎるとセリフの掛け合いでの遅延が起きやすいので、家庭用の安定した最大速度1Gを提供している会社なら問題ないでしょう。
②パソコンかスマホ、タブレット
Zoomは、パソコンやスマホ、タブレットのどれかで使えます。
アプリをインストールして使うこともできますし、ブラウザ版で使うこともできます。
パソコンの場合には、WEBカメラとマイク機能がついている必要があります。WEBカメラとマイクの性能はパソコン付属のものはあまりよくないことが多いです。
音質や画質を良くするなら、外付けでWEBカメラやマイクを購入することになりますね。
費用と手間を考えるとスマホかタブレットで使うのをおすすめします。
③イヤフォン、ヘッドフォン
イヤフォンやヘッドフォンがあると音声がクリアになるのでおすすめです。
ただし、イヤフォンやヘッドフォンだと自分の声の距離感がつかめない可能性もあります。
芝居に慣れないうちは、イヤフォン、ヘッドフォンは使わず、距離感がつかめたら使ってみるのもアリですね。実際の吹き替えの仕事では、ヘッドフォンをつけて収録するので、その感覚に慣れるにはいいかもしれません。
イヤフォンやヘッドフォンがなくてはダメというわけではないので、好みで選んでOKです。
④台本
台本は、練習ですから絶対必要です。Zoomでオンライン上の原稿を共有することはできますが、声優としての練習ならば、紙媒体のものがおすすめです。声優養成所での課題であれば、それぞれが紙媒体の原稿をもっていると思います。
オンライン上の原稿を使うなら、共有した原稿をそれぞれが印刷して紙媒体にしておく方がいいですね。
【2】Zoomでオンラインの練習場所を作ろう
Zoomでも声優になるための立派な練習場所として使えます。
今度はZoomを使う注意やポイントについて説明しますね。
①Zoomは無料なら40分まで
Zoomは無料で利用することが可能です。しかし、無料プランの場合、3人以上のグループで使えるのは40分までです。
練習で1対1での利用なら、時間は無制限です。3人以上で40分以上続けて練習したいなら、有料のZoomを使う必要があります。もちろん40分ごとに休憩をいれてつなぎなおせば問題ありません。
②回線速度がある程度必要
Zoomはインターネットを介して行う音声、動画の通信サービスです。そのため、音声や動画の品質はインターネットの回線速度で左右されます。
セリフの掛け合いの練習をする際、インターネット回線速度が遅い、また回線が不安定な場合には音声、動画が途切れることがあります。
光回線のWi-Fi接続なら、おおよそ問題ないと思いますが、それぞれの回線の状況によって遅延が起きることもあることは仕方ないと考えるしかないですね。
【3】Zoomでのデメリットはそんなにない
Zoomのミーティングを練習場所にする際には、大きなデメリットはないと考えられます。
自宅で1人で練習してもOKですが、自宅にいながらも声優養成所の同期とセリフの掛け合いができるのは画期的な練習場所だと言えます。
ただ、回線速度や回線の安定感などどうしてもインターネット環境に左右される点は、デメリットと言えるのかもしれません。
今は声優のオンラインレッスンなども盛んになっているので、これを機に安定したインターネット回線を契約するのもおすすめですね。
時代が変わってインターネットを使って練習場所を確保することができるようになったのは本当に画期的だと思います。
自宅での大声での練習は難しいので、それはカラオケボックスや広い練習場所を週に1回とか決めて使ってみるといいでしょう。
声優になるには、いかに自主練を継続してできるかにかかっていますよ^^